Cantique de Jean Racine

(ラシーヌの雅歌)


  • 作曲:Gabriel Faur ガブリエル・フォーレ(1845 ~1924)

    この作品(作品11)は1865年、フォーレが20歳の時、
    ニーデルメイエール音楽学校の卒業作品として作曲したもので、
    合唱の分野における彼の最初の作品です。
    歌詞はフランス古典悲劇の大家、ジャン・ラシーヌによる
    敬虔な信仰を歌った詩句からとられています。


  • 歌詞:

    Verbe égal au Très-Haut, notre unique espérance,
    Jour éternel de la terre et des cieux,
    De la paisible nuit, nous rompons le silence: Divin Sauveur, jette sur nous les yeux.
    Répands sur nous le feu de ta grâce puissante; Que tout l'enfer fuie au son de ta voix;
    Dissipe le sommeil d'une âme languissante,
    Qui la conduit à l'oubli de tes lois. O Christ, sois favorable à ce peuple fidèle,
    Pour te bénir maintenant rassemblé; Reçois les chants qu'il offre à ta gloire immortelle;
    Et de tes dons qu'il retourne comblé.


  • 邦訳:

    神と共にあり、我らの唯一の望みである言葉よ、
    この大地と蒼空の永遠の日に、平和な夜の静寂を我らが遮る時、
    救いの主よ、我らにあなたの眼差しを投げかけ給え。
    あなたの恩寵の焔を我らの上にあまねく放ち給え。
    あなたの御声のひびきに、全ての悪の逃げさることを、
    あなたの掟を忘れさせるような疲れた魂のまどろみを覚ませ給え。
    おお、キリストよ、この忠実なる民をひきたて給え。
    あなたをことほぐために、今ここに集うた民を、
    あなたのほろびることのない栄光に捧げる讃め歌を受け給え。
    あなたから授けられたあふれる才能によっておくり返される讃め歌を。
    (訳:萩原英彦氏)